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Pro Toolsのエキスパートが、Pro Toolsでの作業で必要になる、便利なショートカットや、ティップスをご紹介します。

#86.Ducking を試してみよう!

2010年12月26日

Duckingと聞いてピンとこない方でも、ラジオ番組のMCが曲紹介をする時、BGMの音量がそのしゃべりとシンクして一時的に下がる効果を聞いた経験があるかと思います。 それがダッキングという効果です。

一般的な言葉として、ウィキ英語版では紹介されてました。

Ducking is an effect commonly used in radio and pop music, especially dance music. It is an effect where the level of one signal is reduced by the presence of another signal, through the use of side chain compression.

この紹介の通り、サイドチェーンコンプレッションを使い、Pro Tols でDuckingを行うための手順を紹介したいと思います。

先ず、音楽トラック(トラック名;Music)とボイストラック(トラック名;voice over)を用意します。
MusicトラックにCompをインサートします。コンプの種類は何でも構いません。


コンプレッションされた状態を確認し、ボイスと一緒に聞いて聞き取り易い音量となるように調整します。アタックタイムを早め、リリースタイムを短めに、レシオを最大に設定すると良いかと思います。

次にこのコンプレッション動作をボイスオーバー時に作動するようしたいので、コンプのサイドチェーンの設定を行います。 設定は至って簡単です、プラグインのウィンドウの鍵マーク(キー入力なしとなっている所)をクリックし、任意のバスを割り当てます。*ここでは予め、I/O設定でducking inputと名前を付けてあります。

そして、ボイストラック上のセンドフェーダー(ducking input)を上げ、Musicトラック上のコンプ動作がうまくするようにスレッショルドを設定します。(しゃべりのスピードに合わせて微調整すると自然なducking)

うまく動作しない場合は上記オレンジで囲まれた部分の設定を今一度お確かめください

これでしゃべりのタイミングに合わせてMusicトラックのコンプが動作し、音楽のボリュームをしゃべるタイミングで下げるダッキング効果を作れるはずです。

また、MadonnaのHung Upなどで聞く事が出来るpumping効果も同様の方法で作り出せます。

サイドチェーンは他のプラグインにも応用が利くため是非お試しください。

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