Pro Toolsのプレイリストとトラックコンピングについて複数回に分けてご紹介します。
最終回の5回目は、クリップレーティングとレーンフィルタリングについて解説します。
- 第1回: 編集プレイリスト >>
- 第2回: トラック・コンピングツール >>
- 第3回: 編集ウィンドウでプレイリストの表示 >>
- 第4回: 基本的なトラックコンピング方法 >>
*本Tipsポストは、DISC MAKERSとElectronic Musicianによる『PRO TOOLS FOR MUSICIANS』の一部を翻訳したものです。英語UIの画像が含まれますがご了承ください。
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編集プレイリストとトラックコンピング⑤
実践的なトラック・コンピング:クリップレーティング
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実践的なトラック・コンピング:クリップレーティング
Pro Toolsには、他にも、テイクをまとめたり簡単に表示する方法がいくつもあります。
前述の④例では、4つのテイクしかありませんでした。通常のコンピング作業では、数十テイクがあってもおかしくありません。数十テイクの中で良いテイク、良くないテイクを分けることが、時間を節約するためにも重要なステップとなります。Pro Toolsはこの分離作業の中で重要な機能、クリップレーティングが使えます。
まず、クリップレーティングの設定を確認します。
- ドロップダウンメニューの「表示」をクリックします。表示メニューが表示されます。
- クリップを選択します。クリップのサブメニューには、クリップの表示オプションが表示されます。
- これまで見てきた他のメニューと同じように、示されている側面がチェックマークで示されています。クリップレーティングは、(既にチェックされていないと仮定)レイティングメニューの項目をクリックします(Fig 23)。
最初、トラック上のすべてのクリップの初期評価は「なし」となっています。 - 評価したいクリップのセクションを選択し、セクションを区切り新しいクリップを作成します。この新しいクリップも初期評価は「なし」の状態です。
- クリップレーティングをしたいクリップを右クリックします。メニューが表示されます。
- 評価メニュー項目を選択します。評価サブメニューが表示されます。
- クリップについて評価レベルを選択してください。5または1のどちらを最高ランクにしても構いませんが、混乱を防ぐため全てのクリップレーティングが同じ方法で評価することをお薦めします。
レーティングショートカット
レーティングは、クリップを右クリックする以外にも、下記のショートカットで実行できます。
- 英語キーボード: クリップを選択した後、Control+Option+Command+[1〜5の数字] (Mac) / Ctrl+Start+Alt+[1〜5の数字] (Win)
- 日本語キーボード: クリップを選択した後、Control+Option+Command+[1〜5の数字] (Mac)
実践的なトラック・コンピング:レーンフィルタリング
最高のテイクを選択、またはレーティングをし終わった段階で、コンピング作業に適した良いテイクのレーンのみを表示、レーテイングが低いテイクのレーンを非表示にすることができます(Fig 24)。
- レーンの名前を右クリックしてください。メニューが表示されます。
- フィルタレーンのメニュー項目を選択してください。フィルタレーンサブメニューが表示されます。
- このメニューでは、表示または非表示にするすべてのレーン、またはその順位に基づいてレーンを表示/非表示することができます(Fig 25)。
数字の1を良くないテイクとし5を最高テイクだとする評価設定の場合、「以下を持つレーンのみ非表示」を選択し、クリップレーティングの評価を「>=1~5」を選択します。ここでは、3が選択され、3、4、5のみが表示されています(Fig 26)。
逆に数字の1を最高のテイクとし5を良くないテイクとする評価設定の場合、「以下を持つレーンのみ表示」を選択し、クリップレーティングの評価を>=1~5を選択します。ここでは3が選択され、3、2、1のみが表示されています。