Pro Toolsのプレイリストとトラックコンピングについて複数回に分けてご紹介します。
第4回は基本的なトラック・コンピングの方法について解説します。
- 第1回: 編集プレイリスト >>
- 第2回: トラック・コンピングツール >>
- 第3回: 編集ウィンドウでプレイリストの表示 >>
- 第5回: 実践的なトラック・コンピング:クリップレーティングとレーンフィルタリング >>
*本Tipsポストは、DISC MAKERSとElectronic Musicianによる『PRO TOOLS FOR MUSICIANS』の一部を翻訳したものです。英語UIの画像が含まれますがご了承ください。
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編集プレイリストとトラックコンピング④
基本的なトラックコンピング方法
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ここから楽しい作業が始まります。まず、空のトラックにトラックコンプを行う新規プレイリストを作成します。プレイリストビューで簡単に作成できます(Fig 19)。
- グラバーツールを使って、トラックの下に作成された空のレーンにクリップ(複数可)をドラッグします。クリップを指定する場所にドラッグすると、空のボックスが表示されます。ここでマウスボタンを離すと、選択されていたクリップが新しいプレイリストに移動され、上部にコンピング専用の空白の領域が残されます。
- メイン・プレイリストの名前を変更するにはトラックの名前をダブルクリックします。同様に、メインでないプレイリストの名前もダブルクリックすることで名前を変更できます。
- 複数のプレイリストの順番を並べ替えたい場合、そのプレイリスト名をクリックします。すると、ドラッグしてトラックの位置を上下に再配置することができます。また、チュートリアルセッションを使って作業している場合、テイクを順番通り配置をすることをお勧めします(Fig 20)。
- メイン以外のプレイリストを試聴するには、該当するプレイリストのソロボタンをクリックしてください。アクティブである編集プレイリストではなく、ソロにしたプレイリストを試聴できます。
- トラックのメイン・ソロボタンをクリックすると、セッション内の他のすべての非ソロのトラックがミュートされます。
- セレクタツールで、コンプするトラックに使用したい領域を選択して下さい。
- 「メインプレイリストに複製」のボタンをクリックします。
ご覧いただくとお分かりになるように、選択された領域は、元のプレイリストからコピーされ、自動的にメイン・プレイリストへ貼り付けられました。それでは、他のセクションを聴き比べ、気に入ったテイクを選んで、コンプするトラックのプレイリストへと張付け、各テイクの一番良い部分を含む新しいトラックを作成してください。トリムツールで境界線を調整したり、グラバーツールを使って周囲のセグメントを移動することもできます。
クリップのつながりが不自然であったり、無理があった場合は、クロスフェードを使用することができます(次の章でクロスフェードする方法の詳細について説明します)。
コンピングショートカット
プレイリスト内の選択した領域を貼り付けるには、プレイリスト上の領域を選択した後、「選択範囲をメインプレイリストへコピー」ボタンを使う以外にも、下記のショートカットでも実行できます。
- 英語キーボード: プレイリスト上の領域を選択した後、Control+Option+V (Mac) / Start+Alt+V (Win)
- 日本語キーボード: プレイリスト上の領域を選択した後、Control+Option+V (Mac)
次の回では、クリップレーティングとレーンフィルタリングについてご紹介します。