Pro Toolsのプレイリストとトラックコンピングについて複数回に分けてご紹介します。
第2回はトラック・コンピングツールについて解説します。
- 第1回: 編集プレイリスト >>
- 第3回: 編集ウィンドウでプレイリストの表示 >>
- 第4回: 基本的なトラックコンピング方法 >>
- 第5回: 実践的なトラック・コンピング:クリップレーティングとレーンフィルタリング >>
*本Tipsポストは、DISC MAKERSとElectronic Musicianによる『PRO TOOLS FOR MUSICIANS』の一部を翻訳したものです。英語UIの画像が含まれますがご了承ください。
———————————————————————————————————–
編集プレイリストとトラックコンピング②
トラック・コンピングツール
———————————————————————————————————–
仮に、(何回か別テイクで、または、ループ・レコーディングすることで)複数テイクの録音終えたとします。次の段階は、各テイクの一番良い部分を使って最終的なトラックにまとめることです。このプロセスをトラックコンピングと呼び、プロフェッショナルの編集における重要な作業のひとつです。
Pro Toolsの多くの機能と同様に、さまざまな状況に適したトラックコンピングの方法があります。トラックコンピングについては、Pro Tools バージョン8で機能の追加があり、その結果、ワークフローが劇的に改善されました。
ここでご紹介するワークフローは、プレイリスト編集で習得する知識に大きく依存します。基本的には、空のトラック上に各編集プレイリストにある様々なテイクの最良な部分を張り付ける作業を行います(空のトラックとは、実際は、クリップを含まない編集プレイリスト)。ここで、各テイクをどのように録音したかが重要になります。
ループ・レコーディングをオフで複数のテイクをする場合:
- 1回目のテイクは普通に録音します。
- 2回目のテイクを録音する前に、(Tips ①で記載した方法で)新規プレイリストを作成します。空のトラックが表示され、1回目のテイクが別の編集プレイリストに移動されました。
- 2回目のテイクを普通に録音します。
- テイクを追加する場合は、録音する前に新しい編集プレイリストを作成します。これは、録音した各テイクを編集プレイリスト上で区別できるようにするためです。
ループレコーディングにより複数のテイクを録音する場合(Fig 13):
- 「設定」メニューから、初期設定ダイアログボックスを開き、「操作」タブをクリックし、「ループレコーディングのときは初期プレイリストを自動的に作成」のチェックボックスをチェックします。
- 「OK」ボタンをクリックし、「初期設定」ダイアログボックスを閉じます。
- 普通にループレコーディングをします(Fig 14)。
どのような方法で録音する場合であっても、プレイリストボタン(Tips ①にて記述)をクリックし、目的の編集プレイリストのからテイクを選択することによって、個々のクリップにアクセスすることができます。
次の回では、編集ウィンドウでプレイリストの表示についてご紹介します。