Pro Toolsのエキスパートが、Pro Toolsでの作業で必要になる、便利なショートカットや、ティップスをご紹介します。
トラック・ビュー・セレクタの中にいつの間にか『ワープ』や『分析』といった選択肢が追加されていますが、この『ワープ』機能を使った簡単な編集をご紹介します。
『ワープ』を使わずにオーディオのタイミングや音の長さを編集するには、波形を分割して、TCEトリム・ツールやAudio SuiteのTime Shift等を使い編集したリージョン同士をクロス・フェードせざるを得ませんでした。『ワープ』を選択しますと『分析』で検出したトランジェント(波形の立ち上がり)を動かす事により、リージョンを分割する事無く編集する事が出来ます。
まず、編集したいオーディオ・トラックにエラスティック・オーディオ・プラグインをインサートします。
画面では『Polyphonic』が選ばれていますが、波形の立ち上がりが早くリリースが短い、パーカッション系の音色やリズムギター等は『Rhythmic』を選択しますとDecayが調節でき、より良い音質でタイム・コンプレッション&エクスパンションできます。
テレスコープ・ワープ
トラック・ビュー・セレクタから『ワープ』を選択するとリージョンにはトランジェント毎にマーカーが打たれています。グラバー・ツールもしくはスマート・ツールでこのマーカー上に近づくと『テレスコープ・ワープ』というモードになり、クリック&左右にドラッグでリージョンが前後に伸縮します。
この状態はリージョンのタイム・コンプレッション&エクスパンションの状態です。
単独ワープ(アコーディオン・ワープ)
Shiftを押しながらグラバー・ツールもしくはスマート・ツールでこのマーカー上に近づくと『単独ワープ』というモードになり、Shift+クリックで選択したマーカーの左右にも自動的にワープ・マーカーができ、そのまま左右にドラッグすると波形が前後に伸縮します。
この際、『Grid』モードでグリッド値を16分音符、8分音符等に設定しておくと指定したグリッド上に伸縮させる事が出来ます。
Gridモードで作業しつつも、グリッド上にワープさせずに微調整をしたい場合には、Shift+Command(Mac)を押しながらワープ・マーカーを動かします。