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対応力やいかに!?ProTools HDX徹底検証〜OWC Mercury Elite Pro Qx2 を新型MacProで徹底検証!

2014年3月4日

話題騒然の新型MacPro!!今回は、そのMacProでProTools環境を構築した際のストレージとしてOWCのMercury Elite Pro Qx2をUSB 3.0で接続して、徹底的に検証してみました。弊社が提案するMacを活用したソリューションとあわせて御覧ください。

Mercury Elite Pro Qx2とは?

まずは製品の紹介です。OWC より発売されている3.5インチSATA HDDが4台搭載可能のRAID対応 外付けストレージです。容量は4TBから16TBのラインナップです。また、シャーシのみの購入も可能で、ユーザーがHDDをマウントする事も可能です。

外観


寸法は横134.9mm、高さ176.8mm、奥行き245.1mm。アルミの筐体なので、放熱効率も良さそうですね。実際に渋谷店にて展示しているMacProと並べて置いてみました。


奥行きとしては、MacProよりもだいぶ大きいですが、ケーブル等を接続した余長を考えると、サイズ感はぴったりといったところですね。


フロントパネルはメッシュ構造になっており、パネルを外すと、HDD4台のスロットと、電源・アクセスランプ、そして、右上にはハードウェアRAIDの切り替えがあります。RAIDの設定は一般的な作業と同じなので、さほど難しくありません。HDDトレーも両サイドから6箇所、付属しているネジでしっかりと固定します。また、HDDトレーとの噛み合わせもしっかりしており、かっちり装着されます。


インターフェイスはUSB 3.0、eSATA (Ⅰ/Ⅱ)がⅠ系統づつ、FireWire800が2系統。電源が内蔵されているので、邪魔なアダプターはありません。排気のためのファンもリアに搭載されております。

気になる検証結果は・・・。


今回は、JBODtモードで2TBのHDDを2台装着。それをUSB3.0でMacProへ接続してみました。MacPro自体が高速な事もありますが、30分間、止まる事なく録音が出来ました。書き込み時にファンが回転しだす事もありませんので、デスクに置いても気になりませんね。ひとつ気をつけなければならない点は、Mac本体のメモリ容量です。多チャンネルが録音出来るドライブということは、ProTools セッション上のデータ量が増えます。ディスクキャッシュに割り当てたメモリ容量がいっぱいになってしまう可能性が高いので、出来る限り割り当て容量を増やす必要があります。今回のテストではディスクキャッシュには6GB割り当てましたが、それでも足りませんでした。多チャンネル録音を想定される場合はメモリ容量を増やす事も重要なポイントですね。

抜群の動作

ProTools 10より、RAIDディスクやネットワークディスクにも対応しましたので、RAID5にして速度面と耐障害性の両方をカバーするのが一般的な使用方法でしょうか。速度もUSB3.0は5Gbpsですし、eSATAで接続も可能ですので、どちらも高速アクセスが可能です。もちろん、Macだけではなく、Windowsのストレージとしてもお使いいただけますので、新型MacProのワークストレージとしてだけではなく、大容量ですのでソフトシンセ等のライブラリをインストールするのもいいかもしれません。
また、このストレージは、SPANモードが使用できます。SPANモードとは容量の異なるHDDを複数台用意した際、それらを一つのボリュームとして認識するシステムですので、例えば1TBと500GBのHDDを一つのHDDとして認識させる事も出来ます。手元に余ったHDDの有効活用も出来ますね。SPANモードはRAIDではありませんので、速度面や耐障害性は期待薄ですが、余っているHDDの再利用という点ではメリットも多いはず。
今後のシステム構築に、Mercury Elite Prp Qx2を組み込んでみてはいかがでしょうか?

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